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情報の根源を辿る
スキルこそが困難を打開する

INTERVIEW / HIDEAKI KUDO

AI開発領域

工藤秀明

2007年入社

京都大学大学院 博士課程修了

運用部ジャパン・ストラテジック・バリューグループ シニア・ポートフォリオ・マネージャー。02年より独立行政法人日本学術振興会 特別研究員(京都大学、東京大学)、同海外特別研究員(カリフォルニア大学サンタバーバラ校)を経て、2007年野村アセットマネジメント入社。同社投資開発部を経て2015年7月より現職。

    • アカデミアから一歩踏み出て
      知った魅力とは

      ― 博士課程当時は、どのような研究を行っていましたか。

      主に理論物理学を研究していました。スーパーコンピュータでブラックホールをシミュレーション上で再現したり、初期宇宙について国内外の研究者と共同で研究に取り組んだりしていました。もともと物理が好きだったので、自分の興味の対象となる研究にひたすら没頭していました。

      ― その頃、将来歩む道についてどのように考えていましたか。

      はじめはアカデミックな職を考えていたこともあり、博士号を取得したあと、カリフォルニアの大学・研究所に在籍していました。ある時、著名な研究者のセミナーがあり、彼が民間企業に在籍していることを知り、とても驚きました。日々、研究に没頭していたので、アカデミア以外に研究者の活躍の場があるとは想像もしていませんでした。時を同じくして、企業からの具体的なオファーがあり、さまざまな業界の話を聞くうちに、金融業界に魅力を感じるようになりました。

      ― 金融業界の魅力とは何でしょうか。

      サービスや技術を作り上げてから、ユーザーに届くまでのリーチが短いことだと思います。たとえば製造業であれば、製品を作り上げて、ユーザーに届くまでの間に、工場や販売などさまざまなプロセスが介在します。もちろん製造業のものづくりには、また違う面白さや重要性などがあると思いますが、金融業はリーチが短い分、自分のアイディアやリサーチが活かされるウェイトが大きいのではないか、と考えました。この「実現までの短さ」が研究サイクルとよく類似しているため、非常に魅力的に思うようになりました。

      ― 野村グループを選んだ決め手は何だったのでしょうか。

      採用面接で役員の方とお話ししたとき、直感で決めました。技術や理論構築等への理解や洞察が深く、「ここなら自分が活躍できる」という具体的なイメージが湧いたためです。入社してからも、やはりその直感は間違っていませんでした。アイディアを大切にし、スピード感のある意思決定を行う文化があり、開発も非常にはかどります。専門性の高い優秀な社員がグループ内の各所にいることも特徴です。新しいことに挑戦するときほどその道のプロの知見が必要になるので、いつでも助けが得られるという環境は非常に心強いです。

    • 「専門家の目」を定量評価する
      自然言語処理技術

      ― 現在の仕事内容を教えてください。

      現在は野村アセットマネジメントにて、運用部と資産運用先端技術研究室(イノベーション・ラボ)を兼務しています。運用部ではポートフォリオマネージャーとして資産の運用を、イノベーション・ラボでは新技術の開発と応用を行っています。

      ― イノベーション・ラボとはどのようなものですか。

      人工知能(AI)やビッグデータ処理などの先端技術を資産運用に応用するため、専門的な人材が集まる研究室です。2017年10月にできたばかりですが、さまざまな分野の専門家が集まったことで視野も広がり、新しいことへチャレンジしやすい環境がますます整ってきたと感じています。

      ― イノベーション・ラボで開発している新技術について教えてください。

      例として、自然言語処理を用いた技術開発を行っています。投資に関する定性的なテキストデータを自然言語処理によって定量評価し、運用に活用するというものです。これまでの技術は、株価や財務といった定量的な数字データを処理していましたが、こうした技術で処理するのは、数字には表れない「専門家が目で見て分析していたデータ」です。ニュースを含めたほとんどの情報がデジタル化されている時代なので、そうした定性的なデータを評価する技術を開発しました。運用部と兼務している立場なので、現場と技術という両方の視点から開発に取り組むことができ、非常にやりがいがありました。

    • AIで人間のクリエイティブな
      発想を活かすために

      ― 自然言語処理技術の開発にあたって、どのような苦労がありましたか。

      AIの開発だったので、何を教師データにするか、という問題がありました。必要なデータの見当はついていましたが、入手が難しいものだったので、別のデータを教師データとして代替するなどさまざまなアプローチを試しました。最終的には原点のアイディアに戻り、必要なデータを苦心しながらも集めることで、技術が実現した経緯があります。このような問題設定は博士課程の研究でも取り組んできましたが、「最後までやりきる経験」を積み重ねてきたことが今に活きていると感じています。

      ― 博士課程での研究と現在の仕事には、どのような共通点があるのでしょうか。

      リサーチの重要性だと思います。何に取り組むにしても、情報の根源を探り、事実を積み重ねることがアドバンテージにつながります。それと同時に、仮説も積み上げていくプロセスも大事だと思います。AIの分野も現在は多くのライブラリが公開されているので、開発すること自体はそれほど困難ではありません。ただし、行き詰ったときに専門家の知見やアイディアの根源を辿ることができないと、打開策が限られてしまいます。博士課程で培った専門的な論文を読み解くスキルは、現在も大きなアドバンテージになっています。

      ― これからどのようなことに挑戦していきたいですか。

      ひとつの目標は、今、マニュアルで行われている業務を少しずつ機械化していくことです。汎用AIが実現できたとしても、最終的には人間の発想や判断が必要になると考えています。そのためにも、人間のクリエイティブな発想をより活かすことのできる新技術を開発していきたいです。イノベーション・ラボが設立されてから、今まで以上にそういった挑戦がしやすくなりました。
      今でこそ話題ですが、ビッグデータも5年前はそれほど真剣に受け止められていなかったように思います。AIも10年前の冬の時代では、「何の役に立つの?」と言われていたほどでした。今ですと、たとえば量子コンピュータの研究は注目されつつありますが、依然として真剣に受け止められているとは言い難いと思います。しかし、これから本格的に脚光を浴びるときが来るかもしれません。そのためにも、新しい技術や可能性に「まず触れてみる」という感性を持ち続けていたいと思います。それができる環境が整っているのは、とても心強く感じます。

AI開発領域のご紹介

  • 情報の根源を辿るスキルこそが困難を打開する

    AI開発領域 工藤秀明

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  • デジタルの世界に国境はない。海外企業と共にイノベーションを巻き起こす

    デジタライゼーション領域 伊藤健

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    新規事業開発領域 石川和哉

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